採用に悩む企業さんにとってヒントになる、ちょっとおもしろい話をご紹介します。
テーマは「リスキリング採用」。
最近よく聞く言葉ですが、実際のところ「本当に効果あるの?」と思っている方も多いのではないでしょうか?
でも実は…
とある介護企業が、このリスキリング採用を取り入れたことで、採用単価を50万円から18万円にまで下げることに成功したんです!
そのカギは、“リスキリング”だけじゃない。
「ノウハウの小分け」という、ちょっとした工夫でした。
今回はこの事例をもとに、
「人手不足だけど人が来ない…」とお悩みのBtoB企業さんにも役立つ採用の考え方をご紹介します。
採用したいのに、応募がこない。その背景にあるもの
今、日本では人手不足が深刻ですよね。
特に介護や物流、小売業界などは「人が足りない!」と悲鳴が上がっています。
でも、こんな話もよく聞きます。
「ハローワークに行っても仕事がない」
「スキルが合わなくて採用されない」
そう、人が足りない業界がある一方で、仕事がなくて困っている人もたくさんいるんです。
ここで注目されたのが「リスキリング採用」。
これは簡単に言うと、
「他業界で働いていた人に新しいスキルを身につけてもらい、自社で活躍してもらう」
という新しい採用の形です。
でも、ここで一つ問題が…。
未経験者に「全部教える」は、逆効果!?
この介護企業も最初は、「他業界から人を呼び込もう」と頑張っていました。
しかし現実はなかなか厳しいもの。
なぜなら、介護職は覚えることがとても多いから。
たとえば…
・入浴の介助
・移動の介助
・食事の介助
・洗濯・掃除・記録
未経験の人にいきなり「これ全部やってね!」と言っても、そりゃ尻込みしますよね。
実際に、応募は来ても辞退されるケースが続出。
結果、1人採用するのにかかるコストは50万円以上になっていました。
解決のカギは「ノウハウを小分けにする」こと
この状況を打破するために、企業がとったのが…
「まずは一部の仕事だけ教える」というアプローチ。
たとえば、
「今日は“移動の介助”だけ覚えましょう」
「“洗濯”や“掃除”は、後から少しずつ慣れていきましょうね」
…というふうに、一気に教えるのではなく、段階的に仕事を覚えてもらう仕組みに変えたんです。
これが、応募者にとっては大きな安心材料になりました。
「最初から全部覚えなくてもいいなら、自分にもできそう!」
結果、未経験者からの応募が増え、辞退も激減。
採用単価は一気に18万円までダウン!
介護だけじゃない。物流にも応用できる!
この「ノウハウ小分け型リスキリング採用」は、介護業界に限らず応用できます。
たとえば物流業界。
・倉庫作業
・トラックへの荷積み
・配達業務
どれも未経験者にとってはハードルが高く感じる仕事ですが、
「まずは荷積みだけやってもらい、他はあとから覚えていきましょう」
とすれば、心理的な負担は大きく減ります。
“未経験でもできるかも”と思ってもらえることが、まずは第一歩なんですよね。
採用コストを下げたいなら、まずやってみてほしい2つのこと
最後に、この記事を読んでくださったあなたに、すぐ実践できることを2つご紹介します。
① 自社の仕事を細かく分けてみる
「この業務だけなら、未経験でもできる」という内容をピックアップしてみましょう。
② 採用ページや求人票に、その“入り口”を明記する
「まずはここからスタートできます」というメッセージがあるだけで、応募率はガラッと変わります。
まとめ
採用において“即戦力”ばかりを求めるのではなく、「どうやって育てていくか?」の視点を持つことが、今の時代の採用ではとても大切です。
☑️ リスキリングで他業界の人を呼び込む
☑️ ノウハウを小分けにしてハードルを下げる
この2つを組み合わせれば、
あなたの会社でも、採用単価をグッと抑えることができるかもしれません。