業界人からは「非常識」、でもお客さんには「超安心」な営業方法とは?
今回は、ある動画配信スタジオの営業手法をご紹介します。
この会社、実はとある“非常識な一手”で、成約率を5倍に伸ばしたんです。
え、そんなことで?と思うかもしれませんが、これが意外と本質を突いています。
◆常識通りにやってもうまくいかない…
このスタジオ、もともとは大手企業向けにセミナー動画やライブ配信サービスを提供していました。
実績もあり、技術も高い。
それなのに、なかなか成約につながらない。
提案しても「検討します」で終わる。価格を下げても決まらない。
どうして?と悩んでいたそうです。
◆原因は“業界あるある”にあった!
転機となったのは、「業界の常識、実はお客さんの不安材料では?」という視点でした。
たとえば、動画制作業界ではよくあるこれ。
「修正は1回まで無料。それ以降は追加料金が発生します」
業界側からすると、「まぁ普通の話」なんですが、お客さんからするとこう思っていたんです。
「追加修正いくらかかるか分からないし、不安…」
「納得いくまで直せなかったらどうしよう…」
◆実際にデータを見てみたら…
このスタジオが過去の案件を分析したところ、修正依頼のほとんどは2回以内で終わっていたんです。
つまり、「修正回数制限」は業界ではリスク扱いされていたけど、実際にはそんなに影響なかった。
◆そこで打ち出した「非常識」な条件
そこで彼らは思い切って、こう掲げました。
「修正、何回でも無料!追加料金なし!」
業界内では「攻めすぎでしょ…」という反応もあったそうですが、
実際にやってみると、想像以上の反応があったんです。
◆顧客は「不安ゼロ」に。結果、成約率は5倍に!
この条件を提示したことで、
お客さん側は「金額が途中で変わる不安」がゼロに。
- 契約前に安心して決断できる
- 他社との比較でも“安心感”が際立つ
- 少し高くても「ここがいい」と選ばれる
結果、成約率は従来の5倍にアップ!
◆このアプローチ、他の業界でも応用されています
この「非常識に見える差別化」は、動画業界だけの話じゃありません。
たとえば、
🔹システム開発会社
「仕様変更は追加費用」が当たり前の中で、
→「月2回まで仕様変更無料」にしたら、契約率が改善。
🔹美容クリニック
再施術が有料のところが多い中で、
→「1ヶ月以内の再施術無料保証」で不安を払拭し、新規が増加。
🔹法律事務所
「初回30分5,000円」が常識の中で、
→「結果が出るまで時間無制限・定額制」にしたら相談件数が増加。
◆業界の“当たり前”が、お客さんには“買わない理由”になってるかも?
業界に長くいると、「これが普通」って思ってしまいがちですよね。
でも、お客さんにとってはその“普通”が、選ばない理由になっていることも。
だからこそ、こう考えてみるのがおすすめです:
- 「自分たちにとっての常識は、お客さんにとってどう見えてる?」
- 「実はリスクが低いのに、変えてない“当たり前”ってない?」
- 「お客さんが“安心して選べる条件”を提示できているか?」
◆アクションステップ
✅ 自社の業界での「常識的な条件」を3つ書き出してみる
✅ それが顧客の不安やハードルになっていないか考える
✅ 実務的に支障がない範囲で“非常識”に見える提案を試してみる
「非常識なようで、実は理にかなってる」――
そんな一手が、競合を出し抜き、お客さんに選ばれる最大の武器になるかもしれません。