こんにちは。
今回は、私自身も「なるほど!」と驚いた、とあるアパレルECショップの実例をご紹介します。
このお店、実は…
広告費をまったく増やさずに、売上127%アップ!
「どうせインフルエンサーを使ったとか、大手と組んだんでしょ?」
思われるかもしれませんが、実際はもっと地味で、でも本質的な戦略なんです。
ヒントはズバリ、“競争しない”ことでした。
◆売上はそこそこ。でも、これ以上どうすれば…?
このアパレルECショップ、もともと安定した売上はあったんです。
でも最近、伸び悩んでいました。
広告はすでにやっている。
SNSもがんばってる。
でも、新規顧客の伸びが鈍くなっている――。
業界内では、似たような服を売るライバル店がたくさん。
「このままじゃ、どこかに埋もれてしまう…」
そんな危機感から、次の一手を考えることになったんです。
◆発想の転換。「ライバルは敵じゃなく、味方にできないか?」
ここで彼らが考えたのが、「競争しないで、協力する」という発想。
最初はちょっと勇気がいったそうです。
だって、普通は「ライバル=倒す相手」ですよね。
でも、ふと思ったそうです。
「ショッピングモールって、似たジャンルの店がいっぱいあるのに、むしろ集客できてるよな…」
これをオンラインにも応用できないか?
そうして生まれたのが、“相互送客”という仕組みです。
◆どうやって?ライバルショップと「お客さんを紹介し合う」システム
彼らがやったことは、すごくシンプル。
でも、ちゃんと“お客さん目線”で作られていました。
1. 商品購入後に、相性のいい他店アイテムを提案
たとえばTシャツを買ったお客さんに、
「このTシャツに合うパンツはこちらです」
と紹介するんですが、そのパンツが提携先ショップの商品。
もちろん逆に、相手ショップ側でも、彼らの商品を紹介してもらっています。
紹介というより、コーディネートの一部として提案する形なので、
「え?他店の商品?」と違和感を持たれることもありません。
2. サイト内バナーの一部を、お互いのために使う
もうひとつは、トップページや商品一覧に
「○○ブランドのおすすめアイテム」みたいな紹介バナーを設置。
たとえば自社があまり扱ってないボトムスや小物など、
“自分たちにはない強み”を持つショップと組むことで、むしろサイト全体の魅力がアップ。
お互いにバナーを載せ合って、アクセスを送り合うんです。
◆その結果…広告費ゼロで売上127%アップ!
この仕組み、すごいのは広告費が増えていないってところ。
なのに、たった数ヶ月で売上が127%アップ!
お互いのショップにとって、
「自分では届かなかったお客さん」にリーチできるので、まさにWin-Win。
実際、A社のお客さんの中には、B社の商品が好きな人も絶対にいるんですよね。
でも、それまでは“知られていなかった”だけ。
◆他の業種でも応用できる!
これ、アパレルだけの話じゃありません。
ほかにも、いろんな業界で応用できます。
● コンサルタント × コンサルタント
得意分野が違う同士が共同セミナーを開き、
お互いのクライアントをシェア。相乗効果で信頼も売上もアップ!
● パン屋 × 花屋(地域の小売店)
お互いのレシートや紙袋にクーポンを載せて紹介し合う。
「パンを買いに来たついでに花も買った」みたいな流れが自然に生まれます。
● 基礎スキル塾 × 専門スキル塾(教育業)
「中学数学を教える塾」と「理系大学受験をサポートする塾」が連携。
生徒のレベルに合わせて、段階的に送り合うことで、学習の“卒業ルート”ができあがります。
◆ライバルと組めるって、ちょっとワクワクしませんか?
「競合と組むなんて、ありえない!」
…と思うかもしれませんが、いまはそんな時代じゃありません。
みんなが自分だけのパイを奪い合って疲弊している中、
一緒に市場を広げる方法を考えられる人の方が、長く強く生き残ります。
まずは身近なライバルを思い浮かべてみてください
・似たような商品を売っている
・ちょっと客層が違う気がする
・でも「一緒に組めたら面白そう」って思える相手
そんな相手、いませんか?
ぜひ一度、声をかけてみてください。
きっと、思っているよりずっと話が早いですよ。