壁紙リフォーム市場は競合が多く、どの企業も「張り替えサービス」を看板に掲げています。広告を出しても同じような訴求になり、なかなか差別化できない…。そんな悩みを抱える企業は少なくありません。
ところがある内装会社は、発想を根本から変えることで、この課題を一気に突破しました。
その戦略こそが、既存の業界常識を覆す“逆張りマーケティング”です。
張り替えではなく「塗り替え」で市場を制した内装会社
通常、日本では壁紙リフォームといえば「張り替え」がスタンダード。
しかし、この企業は海外の施工方法に着目し、あえて「塗り替え」をメインサービスに位置づけました。
この差別化戦略が見事にヒット。
新しい価値を打ち出した結果、フランチャイズ加盟がわずか半年で100社を突破し、一気に市場で存在感を高めたのです。
なぜ逆張り戦略で成果が出たのか？
逆張りが成功した背景には、いくつかの明確な理由があります。
1. 同質化しやすい市場で、新規性を獲得できる
同じサービスが溢れる業界では、どれだけ広告を工夫しても埋もれてしまいがちです。
しかし、「塗り替え」という切り口には強い新鮮味があり、ユーザーの興味を一瞬で引きつけます。
2. 競合が少ない“独占ポジション”を確保できた
塗り替えに注目する企業は日本ではほぼゼロに近いため、ブルーオーシャン市場を先取りできました。
3. 加盟店にとって魅力的なメリットを提示できた
塗り替えは特別な技能が必要なく、異業種でも参入しやすいという利点があります。
そのため、フランチャイズ参加のハードルが低く、加盟が増えやすい構造をつくれました。
業界常識を疑うことで生まれる“勝てるアイデア”
逆張り戦略は、内装業界だけに当てはまる考え方ではありません。
● 学習塾なら
「勉強量を増やす」ではなく、“勉強時間を短縮して成果を出す”学習法
● 美容室なら
「トレンドを追う」ではなく、“その人らしさに合った提案に特化”
● 清掃業なら
「汚れたら掃除する」ではなく、“汚れを防ぐ設計をする”
当たり前だと思っていることを一度疑うだけで、競合とまったく違う戦略が見つかります。
逆張りマーケティングで成果を出すための手順
誰でも実践できる逆張り戦略のプロセスをまとめると以下の通りです。
- 業界で当たり前とされている価値観をリストアップする
- その“逆の発想”がどんな価値を生むのか分析する
- 逆張りの有効性を裏付けるデータや理由を整理する
- 注意を引いたあとに、具体的実績で信頼を獲得する
この流れを踏めば、どんな業種でも強い差別化が可能になります。
市場で戦うなら「常識を疑う」ことから始まる
商品力や広告スキルを磨くだけでは、競争が激しい市場では埋もれてしまいます。
本当に必要なのは、“他社と違う角度から価値を語る発想”です。
逆張りマーケティングは、資金力や実績がなくても成果を生み出せる強力な戦略。
あなたの業界にも、まだ誰も触れていない“逆張りの種”が必ず眠っています。